大原野逍遥

京都・洛西に位置する大原野(おおはらの)は、「京に田舎あり」の言葉どおり、市街地からわずかに離れた地でありながら、山頂に淳和天皇陵がある小塩山の山裾にのどかな田園が広がり、京都山城地方でも最も古くから開けたところである。

竹取物語の地としての説もあり、筍を育む美しい竹林が風に揺れ、紅葉の季節には錦綾なす山々のそこかしこに古刹・名刹が散在する美しい山里です。桓武天皇が784年に長岡京に遷都した時 鷹狩を好んだ天皇は風景の美しさに引かれてしばしばこの地に足を運んで鷹を放たれたという。

大原や せがいの水を てにむすび 鳥は鳴くとも 遊びてゆかん

と万葉集の編者大伴家持が詠じたのもこのような催しに従った折のことであろう



1.冬の竹林

2.畑の風景

大原野神社

奈良の都から長岡京遷都に伴って藤原氏も移り住んだが氏神である春日大社に参詣しにくくなったたこともあり850年に左大臣藤原冬嗣のむすめ順子を母とした文徳天皇は祖父冬嗣の願望を想い出してこの地に社殿を造営し春日大社の分霊をうつし祀ったのが大原野神社の起こりと伝えられています。

春日造りの丹塗の本殿 奈良の猿沢池を模した鯉沢池があり在原業平、紫式部、大江匡房ら多くの歌人がこの社を詠った。



3.参道の紅葉

4.紅 葉

勝持寺(しょうじじ・花の寺)

この寺で出家した西行法師(1118〜1190)が植えたと伝えられる、「西行桜」のほかに、境内には約500本の桜があるといわれておりますが、春には「花の寺」といわれるとおり、みごとな桜の花が咲き乱れます。春のみならず、秋には桜に劣らず紅葉が花が咲いたように、境内を彩ります。

寺の創建は、白鳳8年(680)と伝えられ、如意輪観音半跏像(国宝)のほか、最澄が安置したとされる薬師如来像があります。



5.本 堂

6.紅 葉

金蔵寺(こんぞうじ)

714年(養老2)に創建されたとされる古刹です。平安京遷都に際して、都の四方に経典を埋めて王城鎮護を願ったが、金蔵寺は西の要とされ、西岩倉山と号したとされます。境内にはカエデが多く紅葉はみごとです。また、桜の季節には枝垂れ桜をはじめ多くのソメイヨシノが咲きます。堂宇は山の斜面に建ち並び、眼下に京都市街を望むことができます。



7.門

8.紅 葉

9.市街を望む

三鈷寺(さんこじ)

1074年(承保1)に源算上人が隠居所として建てた往生院にはじまるとされ、その後浄土宗西山派の祖証空が、背後の山が仏具の三鈷に似ていることから、三鈷寺と改め念仏の道場として発展させたとされる。

高台の静かなたたずまいの中に堂が建っています。堂の前からは京都市街の南部から宇治方面が望まれます。



10.堂

11.山茶花と紅葉

12.紅 葉

善峯寺(よしみねでら)

西国33ヵ所観音霊場の第20番札所として、参拝客も多く、境内の多宝塔(重文)の前の20mもの枝を伸ばす「遊竜の松」(天然記念物)で有名です。1030年に源算上人が創建したとされ、最盛期には50余の堂宇を数えたが、応仁の乱により、ことごとく焼失したとされる。その後、江戸時代になって桂昌院により再建された。



13.三 門

14.多宝塔

15.紅 葉